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by Minerva_Juppiter

別れ

2026-05-12

別れが美しいのは、それが救いであって勇気の名前だから。

トーマさんの「オレンジ」という曲を聞いていて、「別れ」について考える機会があったので、たまにはぐちゃぐちゃとした考えを書き留めておこうかなと思いました。
オレンジはとても素晴らしい曲なので、ぜひとも一度聞いてみてほしい曲です。https://www.nicovideo.jp/watch/sm19625630
ただ、この曲について何らかの解釈を与える意図はありませんし、私自身、言い換えなどを用いずに言葉を言葉のまま受け取ることが大切だと思っていますので、解釈論に付き合う気もないです。

さて、では抽象的な別れについて考えましょう。三省堂国語辞典には「別れる」として「いっしょにいた人たちがはなれて、会わなくなる。」みたいにして載っています。
別れと聞くと、基本的には深い悲しみにフォーカスが向くものなのかなと思います。
なんなら全ての悲しみの根源みたいな顔をしているようにすら思う。
私は、悲しいことに曾祖母がなくなったとき、涙が出てこなかった。
眼の前で車に轢かれたらしき猫が息を引き取るのを、ただ黙って見つめていることしかできなかった。

私にとって別れは寂しいものでしたが、それほどに悲しいものではありませんでした。
小学3年生のとき、曾祖母が無くなって、知らせの電話を受けた母は泣いていましたが、私はどうしても涙を流すことができませんでした。
決して曾祖母のことを大切に思っていないわけではなく、寂しいという感情はありました。
けれども同時に、私の中で、認知症を患って私のことは覚えていないのだけど、それでも丁寧に手足をマッサージをすると、穏やかな笑顔になった曾祖母との思い出が、過去が消えてしまう訳では無いという想いが強くありました。
それが、私なりの別れの乗り越え方というか捉え方です。別れた人との未来はないかもしれない。けれど、過去は変わることはない。
過去を変えることができないことは、残酷なようで、大きな救いであるのだと思います。

そんな別れを扱った表現がこの世には数多あり、その幾つかは鋭い美しさを持っているものです。
どうしてそんなに美しいのか。どこにそんな望ましい部分があるのか。
考えるほどに私は、別れが救いであるということに思い当たります。
愛を伴わない恋でよくあるように見えるのが、付き合いたては幸せいっぱいで、段々とお互いの嫌なところが見えてくる、そうやって一緒に居る時間が苦痛になってしまう。
それがもし、嫌なところが見えて来る前に別れていたら、幸せいっぱいの思い出と共にその関係を閉じることができる。
別れは思い出の冷凍保存というか、解凍できないですけど。
かつ、それは相手との未来を諦めるという、勇気なのかなと、そう思いました。