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by Minerva_Juppiter

日記(2025/12/27)

2025/12/27

日記(2025/12/27)

私は知らぬ方まで歩いた。反対側を女性の二人組が過ぎていった。まだやっているスーパーマーケットを見かけた。商品棚の隙間に人影を探したが、見つからなかった。車は疎らで、私の隣を飛ばしていき、その風で揺れたシャッターの音に、私は驚かされた。私は脇道の先に寂しい橋を見つけたので、その街灯の光に向かって歩きはじめた。いくらかの窓に光が灯るアパートの隣をゆき、私は橋の手前にあるアパートに目をやった。白い壁々に青いペンキで塗られた鉄の扉、暗く黄色い蛍光灯。私にはそれで十分だった。

中学生の頃に、はじめて作った曲を思い出す。稚拙なメロディと歌詞、口に出すと拙さが際立つのに、頭の中ではまだマシなように歌える。あの頃の私は、自分の感覚に嘘をついて生活することへの恐怖だった。そのくせに、素直に言えなくて、その後悔を永遠に抱えている。

私はそのアパートを写真に収めた。そのときに、左の方に自販機の青白い光をみつけた。 それから私は橋の上に立った。水の流れる音、魚の跳ねる音、遠くで車が走る音などが聞こえた。冷たい風が鼻を痛くし、目元までをくすぐる。堰を壊せば、おおよそうわっと泣きだしてしまいそうだった。私はしばらくそこに立ち止まり、手のひらが内にも外にも向いているような感覚になりながら、誰も私を見ることがないように願っていた。凍えていた身体の姿勢を正すと、思い出しかけていた昔の感覚を忘れた。私は着た道を戻りはじめた。左右に振れながら自転車が橋を往った。私は自販機の前に立った。相変わらずの青白い光が、私の居るいないに関わらずにハリボテを照らす。中では電子が忙しなく動いて電流を作り、空間に電磁波を送り続けているのだろうけれど、それが点滅でもしない限りは時間に取り残されているようにみえる。誰も居なくなった部屋のように。